【特長】
日本で最も大きいキャベツとして知られる札幌大球の系統に耐病性の強い寒玉系統を入れて育成した大球品種。
草勢強く、平地で栽培でき、球重4~5kgにもなる。
葉は軟らかく平滑で食味に優れる。
ザワークラウトやコールスローの材料として海外では現在も多数栽培されている。
【来歴】
片親の札幌大球の系統は19世紀にアメリカから導入されたとされ、明治末期には札幌と周辺で作付けされたキャベツの大半を占めていたといわれる。
冬の貴重な保存食のニシン漬け用の食材として重用された。
【栽培のポイント】
発芽適温は20~23℃。子葉展開時に生育不良株を間引き苗の生育をそろえる。
夏場は雨、害虫避けのため寒冷紗被覆が望ましい。
本葉5~6枚の苗を株間70cm程度に定植し外葉を大きく育てるようにする。
高温時はなるべく夕方に植えつけ活着を促進する。
畑には完熟した堆肥を施し窒素は1平方メートルあたり40g前後の半量を元肥として、残りの半量をカリウムとともに定植40日頃に追肥する。
定植後70日程度で収穫開始できる。
霜にあたると表面は焼けたようになるが、中は新鮮なまま甘味がいっそう強まる。
【栽培歴】
・冷涼地:3~5月、6月
・一般地:2~3月、7~8月
【調理】
・ザワークラウト、ニシン漬け、味噌漬けなどの漬物。
コールスローサラダ。ロールキャベツ、蒸し煮などの煮食も良い。